めたぶ

表ブログの裏側で書きなぐる裏ブログです

情報はフロー

情報にはストックとしての側面とフローとしての側面がある。ストックとしての情報のイメージは図書館だし、フローとしての情報のイメージは電話の音声だ。情報は保存されるものでもあり、消え去るものでもある。

IT技術が日常的に使われるようになっていった20年ほど前ぐらいから、基本的に情報はストックベースで考えるようになった。なぜなら、パソコンで作成された文書は保存するのがデフォルトだし、パソコン上での動作はログをとられる。フローであるはずのメールでさえ、過去メールとして送受信が保存される。それを検索することで作業の効率が格段に上がる。そういう変化を体験すれば、やはり情報はストックしてこそという感覚になるのが当然だろう。

SNSの時代になり、その流れが変わった。確かにミニブログであるTwitterは過去ログを検索で掘り出すこともできる。けれど、そういった使い方は副次的なものであり、基本的にはタイムラインの流れを追うのがTwitterだ。そしてそれは、その他のSNSでも似たようなものだ。

 

それはわかっていたけれど、やはり私は情報はストックとして蓄積されてこそ力を発揮するのだと思ってきた。だから情報の本質はストックされることにあって、ストックがあるからこそフローがあるのだと捉えてきたフシがある。

けれど、流れない情報は、朽ちていくばかりだ。情報のストックは、そこから新たな流れを汲み出す人がいなければ、なんの価値も持たない。巨大な図書館は、それだけでは影響力を持たない。それを利用してそこから新たに情報を流す人の存在がなければ、情報としての力をもちえない。

いまごろになって、情報の本質はフローであって、ストックはそれを支えるために派生してきたのではないかと宗旨替えを考え始めている。